新年度に向けて車をリフレッシュ!プロが教えるコーティング前の下地処理術
テクニック
新年度を迎えるにあたり、車もリフレッシュして気持ちよくスタートしたいと考える方も多いのではないでしょうか。愛車を美しく保つために、コーティングを施工するのは非常に有効な方法ですが、コーティングの効果を最大限に発揮させるためには、下地処理が重要です。
下地処理とは、車の塗装面に付着した汚れやキズ、古いコーティングをしっかり除去し、コーティングが密着しやすい状態にする作業のことです。適切な下地処理を行うことで、コーティングの耐久性が向上し、ボディのツヤや防汚効果が長持ちします。
本記事では、プロが実践するコーティング前の下地処理術を詳しく解説します。適切な洗車方法、鉄粉除去、ポリッシング(研磨)、脱脂など、正しい手順を踏んでコーティングの仕上がりを格段に向上させる方法を学びましょう。
目次
下地処理が必要な理由
コーティングを長持ちさせるためには、塗装面が清潔でスムーズな状態であることが不可欠です。下地処理を怠ると、コーティングが密着せずにムラになったり、効果が十分に発揮されないことがあります。
コーティング前の塗装面の問題点
問題点 | 影響 |
---|---|
汚れや油分の残留 | コーティングがうまく定着せず、耐久性が低下する |
鉄粉の付着 | コーティングの下に鉄粉があると、サビやざらつきの原因になる |
傷やシミの放置 | コーティングで隠れず、仕上がりが悪くなる |
古いワックスやコーティングの残留 | 新しいコーティングの効果が半減する |
コーティング前にしっかりと下地処理を行うことで、ムラなく美しい仕上がりになります。
コーティング前の下地処理の手順
コーティングを施工する前に、以下のステップで下地処理を行いましょう。
1. プレウォッシュ(予洗い)
- 高圧洗浄機を使って、ボディ表面の汚れをしっかり流す
- いきなりスポンジで擦らない(砂やホコリが塗装を傷つける原因になる)
2. 徹底洗浄
- 洗浄剤を使用して、ボディ全体をしっかり洗う
※洗浄工程でシミなどのダメージを極力除去することで、研磨工程時の塗装面への負担を減らすことができます。 - ボディ形状に適したスポンジを使い、洗う
- 細部(ドアヒンジ・エンブレム周り・ホイールハウス)も、適したスポンジやディテーリングブラシを使用し、丁寧に清掃する
鉄粉除去の重要性
ボディの塗装面には、走行中に付着する鉄粉(ブレーキダストや排気ガス中の金属成分)が含まれており、そのままコーティングするとザラザラとした仕上がりになってしまいます。
鉄粉除去の方法
鉄粉除去スプレーを使用
- ボディに鉄粉除去剤をスプレーする(鉄粉に反応すると紫色に変色)
- 1〜2分放置した後、水でしっかり洗い流す
粘土クリーナーを使用
- 鉄粉除去スプレー後、粘土クリーナーを使い、ボディ表面を滑らかにする
- 優しく撫でるように動かし、鉄粉を取り除く
- 仕上げに再度洗車を行い、残った鉄粉除去剤をしっかり洗い流す
傷やシミを整えるポリッシング(研磨)
鉄粉や汚れを除去した後、細かい傷や塗装のくすみを整えるために、ポリッシング(研磨)を行います。
ポリッシングの役割
- 洗車傷やウォータースポットを除去
- 塗装面の光沢を復活させる
- コーティングの密着性を向上させる
ポリッシングの方法
方法 | 特徴 |
---|---|
手磨き | 軽度な傷や水アカを除去するのに最適 |
電動ポリッシャー | 均一な仕上がりが可能で、深い傷の処理も可能 |
脱脂作業で仕上げる
ポリッシングが完了したら、脱脂作業を行い、塗装表面を完全にクリーニングします。
脱脂の目的
- 研磨工程で使用した研磨剤などの油分を完全に除去し、新しいコーティングが定着しやすくする
脱脂作業の方法
- アルコール系の脱脂剤を使い、マイクロファイバークロスで拭き取る
- ムラがないように、ボディ全体を均一に処理する
- 乾いたクロスで再度拭き取り、仕上げる
コーティングの施工準備完了!
ここまでの下地処理を行うことで、塗装面が滑らかになり、コーティングがしっかりと定着します。
コーティング前の最終チェック
- ボディ表面に汚れや水分が残っていないか確認する
- 作業場所を整え、風やホコリが少ない環境で施工する
- コーティング剤の説明書を確認し、適切な方法で施工する
まとめ
新年度を迎えるタイミングで、車をリフレッシュするなら、コーティング前の下地処理が不可欠です。適切な洗車、鉄粉除去、ポリッシング、脱脂を行うことで、コーティングの定着力を向上させ、長期間にわたって美しい仕上がりを維持できます。
特に、鉄粉をしっかり除去し、脱脂作業を丁寧に行うことで、ムラのない完璧なコーティングを実現できます。
この春、愛車の輝きを最大限に引き出し、新しいシーズンを気持ちよくスタートしましょう。