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2025.10.27

秋祭りや運動会シーズン!砂埃の多い屋外イベントでも美観を保つコーティング術

「秋祭りや運動会のあと、ボディが粉っぽくてザラつく…」そんな経験はありませんか。砂埃は細かな鉱物粒子を含み、拭き方によってはボディに小キズが増えてしまいます。この記事では、屋外イベントでも美観を保つためのコーティング活用法と、当日〜帰宅後までの具体手順をまとめてみました。今日から使える洗車道具とやり方に落とし込みましたので、イベントシーズンのメンテに活用してください!


秋祭り・運動会前に洗い出す「砂埃」ダメージの予兆

まずは現状確認です。砂埃は石英(シリカ)などの鉱物を含むことがあり、研磨材としても利用されるほど硬い成分が混ざります。乾拭きや力任せの拭き取りは、小キズ(洗車キズ)を増やします。米国地質調査所はシリカ砂が研磨用途に使われることを明記しています。

用語のひとこと定義:親水=水が面になって広がる性質/疎水・撥水=水が玉になって転がる性質(撥水は見た目の水弾き)/pH=水溶液の酸・アルカリの度合い(中性はおおむねpH6〜8)/膜厚=被膜の厚み(μm:マイクロメートル、nm:ナノメートル)。

ボディのクリアコート(最上層の透明塗膜)はおよそ35〜50 μmが一般的で、全塗膜合計では約100〜150 μmの範囲に収まるケースが多いです。薄い層ほど砂粒で傷みやすいため、前日までに汚れを減らし、当日は「触れる回数を最小」に設計します。

よくある状況 想定されるリスク イベント前の対策
土駐車場・校庭に長時間駐車 砂粒の付着→擦り傷、視界悪化 前日に洗車→簡易トップで滑りと撥水を上乗せ
風が強い・周囲で土埃が舞う 乾拭きでスクラッチ増大 拭かない設計(ブロワー・プレリンス優先)

注意:当日の乾拭きはNGです。メーカーのケアガイドでも事前リンスで大きな砂粒を流す手順が推奨されています。拭く前に水で砂を落とすことが、最小ダメージへの近道です。


DIY施工時のおすすめ施工手順:汚れが付きにくい下ごしらえ

やさしく洗う(中性シャンプー)

コーティング施工車でも使える中性(pH6〜8)のカーシャンプーで、泡の力で汚れを浮かせてから洗います。中性カーシャンプーはアルカリ性などに比べ、洗浄力は劣ってしまいますが、コーティング被膜を不必要に弱らせにくいのが利点です。

乾燥→トップ層を軽く補強

スプレー型のSiO2配合トップ(いわゆる簡易コーティング)を薄く重ねると、親水or撥水・防汚性の肩代わり層が一時的に追加されます。こうしたトップ層は数百nm〜数μm級のナノ〜サブミクロン薄膜で、既存のベースコーティングの上に「消耗しやすい前掛け」を作るイメージです。

当日の触れる回数を減らす準備

  • ウインドウ内側・ドアミラーは前日に仕上げて当日触らない。
  • 荷物の出し入れが多い面(リア周り)だけ、簡易トップをもう一吹き。
  • 小型ブロワーや携帯プレリンス(加圧式スプレー)を車載。

「仕上げは前日まで」で、当日は“流して終える”が鉄則です。スプレーオン/リンスオフ型の簡易SiO2トップも活用できます。


ベース整備:洗う→整える→守るをイベント仕様に最適化

洗う:念入りな予洗いで砂粒を先に落とす

まずたっぷりの水で流す→泡で汚れを浮かせる→やさしく洗浄の順に。塗装メーカーのメンテガイドでも、拭き取り前のリンスで「傷の原因になる大きな粒子を流す」ことを推奨しています。

整える:拭きは最小ストローク・面で支える

  • マイクロファイバーは清潔・高吸水タイプを用意(面で優しく)。
  • 一度で拭き切らず、拭いてしぼってを複数回。
  • タオルはこまめにすすぐ(二層バケツ推奨)。

守る:トップ層で滑りと離形性を上乗せ

イベント前に親水or撥水・防汚性を肩代わりするトップ層を追加すると、砂埃が固着しにくく、帰宅後の洗車も短時間で済みます。簡易コーティング剤は既存のベースコーティングの上に重ねて使える製品が一般的です。

✅ DO(やるべき)

  • 到着前にプレリンスで砂粒を流す(可能なら現地でも水を一吹き)。
  • 中性シャンプーでやさしく洗う(pH6〜8めやす)。
  • イベント前日にSiO2簡易トップで滑りを追加。
  • タオル・ミットは清潔を保ち、面で置くように拭く。

⛔ DON’T(避ける)

  • 砂が乗ったままの乾拭き・濃色車の空拭き。
  • 強い力で一気に拭き上げる。
  • 高アルカリ洗剤を日常的に使用(撥水低下の原因)。中性を基本に。

今日から使える“道具セット”:最低限で結果を出す

道具 役割と使い方 ポイント
携帯プレリンス(加圧式スプレー) 到着後や帰宅前に砂粒を先に流す 拭く回数を減らす=傷のリスク減
中性シャンプー(pH6〜8) 泡で包んで汚れを浮かせる コーティングへの影響を抑えやすい
SiO2簡易トップ(スプレー) 前日に薄く重ねて撥水・防汚を追加 スプレーオン/リンスオフ型も便利
マイクロファイバー/洗車ミット 面圧を下げてやさしく接触洗浄 二層バケツで砂を戻さない

根拠のメモ:自動車のクリア層は35〜50 μm程度の薄膜で、砂粒の擦過に弱い層です。まず水で粒子を流し、接触回数を減らすのが合理的です。


ボディ以外も同時に保護:視界・足元・細部の優先順位

視界(ガラス・ミラー)

施工の際はガラスやワイパーに付着している砂埃には要注意。汚れが付着している場合は水洗いや拭き取りで汚れを除去。ガラスの視界が確保できれば安全性も上がります。

足元(ステップ・ドア内側)

乗降で砂が入りやすい場所。簡易コーティングを塗布しておくことで拭き取りが楽に。拭くときは面で付着した汚れがないかに注意を払いながら拭きましょう。

細部(ドアハンドル・リア周り)

荷物の出し入れが多いリアゲート周辺は小キズが出やすい場所。簡易コーティングでイベント前に保護層を軽く上乗せしておくことで、汚れ付着時も簡単に除去することができます。


症状が出たら:砂キズ・イオンデポジットの原因→現場対応→再発防止

砂キズの原因と応急対応

原因は「砂が乗ったまま拭いた」ことがほとんどです。応急対応は水で流す→泡で包む→軽接触。キズが目立つ場合は磨きの検討が必要ですが、見極めには膜厚の確認が前提です(クリアは35〜50 μm)。

イオンデポジット(無機ミネラルの固着)

校庭の散水や朝露が乾くと、ミネラルが輪状に残ることがあります。発見が早ければ中性シャンプーと早めの再洗で十分に軽減できます。強引に擦らず、まずは優しく洗い流すことを徹底しましょう。

ポイント:

  • 砂埃が舞う環境化では拭かないに徹する(流す・飛ばす・置く)。
  • 帰宅後24時間以内に再洗車で付着物を流す。
  • 定着が進んだ輪ジミ(水ジミ)はプロに相談(磨きは膜厚管理が必須)。

帰宅後24時間のアフターケア:固着前にスッと戻す

帰宅当日:念入りな予洗い→中性シャンプー→すすぎ

砂粒を先に落とす→泡で包む→面で軽く洗う、の順に戻します。中性シャンプーはコーティングやトップ層に配慮したシャンプーを選びます。

乾燥〜仕上げ:トップ層をリカバリー

簡易コーティング剤を薄く再施工して、コーティング本来の水弾きと滑りを回復。日常の“犠牲被膜”として扱うのが合理的です。

 


アペックスで「屋外イベント対策コーティング」を実装するメリット

運用前提の設計(下地×室内施工×トップ最適化)

お車の使用環境に合わせたコーティングをご提案します。塗装面の下地調整・屋内温湿度管理でコーティングを定着させ、強固なコーティング被膜を形成します。

根拠に基づくアドバイス

塗装の層構成や施工前の膜厚の実測(μm)を共有し、磨きの要否や洗い方を明確化します。膜厚の測定をすることで、磨きの可否や回数を見極める基準になります。


結論の持ち帰り:明日から変える3ポイント

  • 触る前に流す。念入りな予洗いで砂粒を落としてから洗浄。
  • 中性で洗う。pH6〜8のシャンプーを基本にやさしく。
  • 前日に“犠牲被膜”を上塗り。簡易コーティングでベースコートに適した水弾き・滑りを上乗せ。

砂埃の一日でも、帰宅後の洗車がラクになる設計へ。

下地×室内施工×トップ最適化×正しい運用で、屋外イベントでも美観をキープ。

👉 宇都宮でのコーティングはアペックスまで

参考文献

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