強風雨後の愛車チェック方法!天候ダメージを早期発見するプロ推奨のメンテナンスポイント

「夜のうちに風と雨がすごかった…朝、ボディのザラつきや水ジミが気になる」。そんな日に、何から手を付ければ最短でリカバリーできるかをまとめてみました。強風雨後のチェック手順と、ダメージを残さない洗い方・守り方を実務目線で整理しています。今日からのメンテに活用してください!
目次
強風雨直後に洗い出すダメージ箇所:まず“見る”だけで分かる天候ダメージ
台風や線状降水帯のあとは、砂埃、飛来塩分(海風で運ばれる塩)、樹脂片や葉くずが同時多発します。まずは「触らずに観察」。傷の原因になる砂粒が残っている可能性が高いからです。特に海沿い・内陸でも台風通過後は塩分が内陸まで飛ぶことがあります。雨上がりのうちに全体を見て、優先順位を決めます。台風は1991〜2020年の平年で年約12個が日本に接近します。強風で海塩粒子が内陸に輸送されるケースも確認されています。
| 部位 | 見るポイント | 出やすい症状 | 初動 |
|---|---|---|---|
| ルーフ/ボンネット | 砂の膜・塩の白筋・樹液滴跡 | イオンデポジット、微細スクラッチ、樹脂跡 | 高圧予洗い→泡で包む→接触洗いへ |
| ガラス・ワイパーまわり | 白い粒状残渣・ワイパー筋・異音の有無 | 視界不良、ビビり、撥水ムラ | 砂を流す→ゴムを清拭→撥水/親水を整える |
| 下回り・ホイールハウス | 塩カル泥・砂利の噛み込み・排水性 | 錆の起点、ブレーキ鳴き、固着汚れ | 徹底的な流水洗浄→乾燥→防錆ケア |
| ドア開口・モール・ドレン | 排水穴の詰まり・砂泥の堆積・水溜まり跡 | 水滴残留→イオンデポジット、カビ臭 | 泥除去→ドレン通し→乾燥 |
用語の確認:
- イオンデポジット:水中の無機ミネラルが乾燥後に固着した跡。早期除去が基本。
- 親水/疎水/撥水:水とのなじみ方。親水は水が広がり、疎水/撥水は水がまとまって流れる性質。
- 飛来塩分:強風で海から運ばれる塩の粒子。内陸でも台風後に付着が増えることがある。
直後24時間のアフターケア:乾かす→洗う→守るのタイムライン
「強風雨の直後こそ、やさしく・段階的に」。砂と塩を先に落としてから接触洗いに入ると、傷と固着を抑えられます。凍結防止剤(塩化ナトリウム/カルシウム等)が路面に残っている時期は下回りの徹底洗浄を優先します。
| 時間帯 | 行うこと | ポイント |
|---|---|---|
| 0〜2時間 | 高圧予洗い/流水で砂と塩を流す(上→横→下) | 接触前に「砥粒」をゼロへ。ホイールハウス/下回りは時間をかける。 |
| 2〜4時間 | 中性シャンプーで接触洗い→十分すすぎ→拭き上げ | 部分乾きはイオンデポジットの起点。面で拭くクロスを複数用意。 |
| 同日中 | ガラス撥水/親水の再調整、ゴム・モールの水切り、ドレン掃除 | 視界と排水を回復し再付着を防ぐ。 |
| 24時間以内 | トップの保護層(スプレー型Si/SiO₂系)で撥水/疎水を整える | 洗浄直後の清浄面に薄く。ムラはすぐに拭き切る。 |
✅ DO(やるべき)
- まず高圧予洗いで砂と塩を徹底的に流す(下回り優先)。
- 日陰で一気通貫の洗浄〜拭き上げ。部分乾きは作らない。
- 走行前にブレーキの効きを安全な場所で確認し、軽く当てて乾かす。
- ガラスとワイパーのゴムを清潔にして視界を整える。
⛔ DON’T(避ける)
- 砂が残ったままの乾拭きやスポンジ接触。
- 塩カルや海塩を放置したままの連日走行。
- 冠水・浸水が疑われる車を自己判断で始動。
- 炎天下での長時間作業や濃色面の放置乾燥。
症状が出たら:イオンデポジット・砂傷・樹液跡の原因→現場対応→再発防止
イオンデポジット(水滴跡)が見える
乾き途中の水や雨だれが原因です。まずは中性シャンプーで洗い、残った輪郭は専用クリーナーで段階的に。再発防止は「日陰洗車」「拭き上げ直後のトップ補充」。台風後は飛来塩分が混ざると再固着しやすいため、十分なすすぎが効果的です。
砂傷(スワール)が増えた
強風で舞った微粒子が原因です。たっぷりの流水を使用した予洗いをし、高圧予洗いで砂を落とし、モコモコ泡とスポンジで汚れを洗い落とします。拭き取りは面圧をかけず、クロスでしっかりと水分を拭き取りします。
樹液・鳥のフンが固まっている
柔らかくしてから除去が基本です。濡れたクロスでパックして軟化→シャンプー洗い→保護層の再構築。固い塊をこすらないのが鉄則です。
ボディ以外も同時に固める:視界・足元・細部の優先順位
視界:ガラスの水捌けとワイパー作動音をチェック
ガラスに砂や塩が残ると視界が乱れます。ガラスを中性洗剤で洗い直します。ワイパーゴムに付着する砂ぼこりはワイパーキズの原因となるため、汚れを拭き取ります。もし、ビビりや筋が出たら交換を検討してください。
足元:ブレーキを乾かす・下回りを洗う
水たまり走行や洗車後はブレーキの効きが一時的に低下します。安全な場所で低速のまま軽く数回踏んで乾かしてください。
細部:ドレン(排水穴)とモールの水切り
ドアヒンジ部やトランクの排水穴が詰まると水が溜まり、イオンデポジットや異臭の原因になります。つまようじや細ブラシで通してから、水分を確実に拭き取ります。
やりがちNGとリカバリー:最小ダメージで戻すコツ
冠水・浸水の疑いがあるときの最優先
エンジンをかけない・自走しない。バッテリー端子の取り扱いも含め、専門家に相談します(EV/HEVは高電圧系統のため触れない)。国土交通省も同様の注意喚起を行っています。
乾拭きの誘惑に勝つ
濡れていても砂が残っていれば、乾拭きで一気に傷が入ります。必ず水で浮かせて流し、泡で包んでから触れます。
海沿い・台風通過後は“早めの全身洗い”
塩は金属を錆びやすくします。ボディだけでなく足回り・下回りに水を通してから、通常洗車に移ります。
今日から使える“道具セット”:最低限で結果を出す
基本セット(屋外イベント後・台風後共通)
- 高圧洗浄機または水道ホース(シャワーノズル):砂と塩分を先に落とす。
- 中性カーシャンプーと泡立てバケツ:接触時の潤滑を確保。
- 洗車用スポンジ2枚(上面/下回りで分ける):交差汚染を防ぐ。
- 拭き上げ用マイクロファイバー複数:面圧を分散。
- タイヤハウス用ブラシ・下回りシャワー:防錆起点の除去に有効。
- スプレー型トップコート(Si/SiO₂系):洗車直後の保護層補充に。
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アペックスで“暴風雨対策メンテ”を実装するメリット
室内環境での洗浄〜乾燥〜保護を一気通貫で
屋外では避けにくい部分乾きや再付着ですが、温湿度管理した完全室内施工なため、気候に左右されず、年間を通して安定したクオリティで施工します。細部までの徹底洗浄、窓ガラス専用コーティングでガラスの視界回復、トップコートの最適化まで一括で仕上げます。
地域の気象と駐車環境に合わせて“運用設計”まで
台風シーズンや放射冷却が強い朝など、お客様のお住まいに適した洗車方法をご提案します。
結論の持ち帰り:明日から変える3ポイント
ポイント
- 触る前に流す:強風雨後は高圧予洗いで砂と塩をゼロにしてから接触洗い。
- 時間で区切る:同日中に洗浄〜拭き上げ〜トップ補充まで完結。
- 危険は見極める:冠水の疑いは自己判断で始動しない。専門家に連絡。