COATING BLOGコーティングブログ

2025.10.16

寒冷地対応コーティングの選び方!降雪地域で愛車を守る耐寒性能と施工ポイント

雪道を走ったあと、下回りの白い粉っぽさや乾いたスジ汚れが気になる——そんな冬に備えて寒冷地 コーティングの選び方と、凍結・結露の季節に効くケア手順をまとめてみました。今日から使える段取りに落とし込んでいます。冬の間のメンテに活用してください!

冬前に洗い出す「塗装×下回り」の現状:雪道前点検でコーティング効果を底上げ

まずは現在地の把握から始めます。塗装の上にイオンデポジット(水分が乾いた後に残る無機ミネラルの固着)があるとコーティング被膜の密着や見え方に影響します。下回りやホイールには凍結防止剤(塩化ナトリウムや塩化カルシウムなど)が付きやすく、放置すると腐食の土台になります(メーカーのメンテ案内でも走行後は早めの洗車を推奨)。

チェック対象 症状の例 冬前にやること
ボディ(塗装) 白い輪シミ、くもり、ザラつき イオンデポジットの軽症は弱酸処置を短時間で→十分すすぎ→中性洗浄(pH6〜8)
下回り・ホイール 白い塩だまり、茶サビの初期 高圧の予洗い→中性洗浄→充分なすすぎ(特に裏側と隙間)
ゴム・樹脂・メッキ 白化、にじみ、くすみ 中性洗浄→水切り→適切な保護剤で保湿

ミニ知識:道路には塩化ナトリウム・塩化カルシウムなどの凍結防止剤が使われます。走行後は早めの洗車、とくに下回りの洗浄が推奨されています(参考文献参照)。


直前7日〜48時間の仕上げスケジュール:室内乾燥で“冬対応”のベースを作る

スケジュールの目安

  • 7〜3日前:下地洗浄(中性)→必要なら軽いケミカル除去でイオンデポジットを整理→十分乾燥。
  • 48〜24時間前:脱脂→トップコート試し塗り(テストパネル)→当日の気温/湿度に合わせ拭き取りタイミングを確認。
  • 当日:屋内でパネル温度と湿度を安定させ、施工→12時間は屋内保管で乾燥を確保。

注意:コーティングは製品ごとに適正施工温度があります。例えば低温設計の製品は3〜40℃で扱える一方(例:CQUK)、別製品は5〜25℃の範囲を指定します(例:CSL)。TDS(技術資料)の条件に必ず合わせます。

雪道を走る日のベースプロセス:洗う→落とす→守る(冬 対応 カーコーティング)

1. 洗う(pHと潤滑を重視)

中性シャンプー(pH6〜8)で豊富な泡を作り、面を分けてやさしく洗います。高圧は下回りとホイール裏に先行使用。凍結防止剤は早めに流すのが鉄則です。

2. 落とす(イオンデポジット・塩の白跡)

白い輪や結晶が残るときは、弱酸性ケミカルを局所・短時間で当て、反応後は必ず大量の水ですすぎ→中性で後処理します。

3. 守る(トップ最適化)

冬は泥水や塩水が乗りやすいため、拭き取りが軽いトップコートで日常洗車の回復性を上げます。屋外駐車では親水〜疎水の中間を選ぶと水膜化で乾きやすく、シミの土台を作りにくい運用がしやすいです。

帰宅後24時間のアフターケア:凍結・結露でイオンデポジットを作らない

水滴を残さない段取り

  • 走行直後は下回りを中心に先に流水で塩抜き→ボディ洗い。
  • ブロワー+吸水クロスでエンブレム・モールの水をゼロへ。
  • 気温が低い日は、帰宅後の室内保管または風の弱い場所で乾燥時間を確保。

ポイント:氷の膨張に注意

水は凍ると体積が約9%増えます。隙間に水が残ると、凍結と解凍の繰り返しでトラブルの種になります。水切りの徹底が有効です。


環境別:屋外/屋根下/通勤/山道で“水の弾き方”の選び方(親水・疎水・撥水)

環境 向きやすい水の弾き方 ねらいと理由
屋外・屋根なし 親水〜疎水 水膜化で水滴のエッジを減らし、イオンデポジットの土台を作りにくくする
屋根下・短距離通勤 疎水 乾きが早く、軽い雪・霜は落ちやすい。洗車の拭き上げが効率的
山道・長距離 疎水〜撥水 泥水の剥離性を優先。帰宅後の洗浄で早く回復できる

用語ひとこと定義:親水=水が広がり水膜になる/疎水=水がやや玉になりながら流れる/撥水=水が強く玉になり弾く。見た目だけでなく、洗車頻度や保管環境に合わせて選ぶのがコツです。

製品選びの指標:耐寒・適正温度・pH耐性(雪道 車 施工の現実基準)

同じ“セラミック系”でも扱い方はさまざまです。TDS(技術資料)に書かれた施工温度保管条件は必ず確認します。

例(メーカー情報) 施工温度の目安 特徴/備考
CarPro CQUARTZ UK 3.0 約3〜40℃ 低温側でも扱いやすく、寒冷地ユーザーに人気
Gtechniq Crystal Serum Light 約5〜25℃ 屋内で12時間以上の乾燥確保を推奨
GYEON Q² Mohs EVO メーカー推奨レンジ内で拭き取りタイミング調整 pH耐性目安2〜11の表記例あり(製品情報より)
IGL Ecocoat EZ など 目安5〜40℃(推奨20〜26℃) 高温・高湿時は早期硬化に注意

DO/DON’T(施工・運用の指針)

✅ DO(やるべき)

  • 施工は屋内・無風でパネル温度を安定
  • まずテストパネルで拭き取りタイミングを確認
  • 走行後は早めの下回り洗浄→十分すすぎ
  • 乾燥は12時間を目安に屋内保管
  • 冬は水滴ゼロ仕上げで凍結トラブルを防止

⛔ DON’T(避ける)

  • 直射・低温結露下での施工
  • 製品TDSの温度範囲外での作業
  • 弱酸や溶剤の広範囲・長時間放置
  • 塩だまりをこすって落とす(先に流水で抜く)
  • 隙間の水残りを放置

やりがちNGとリカバリー:最小ダメージで戻すコツ

NG:洗車機に即投入して砂塩を引きずる

先に下回りとホイール裏を流水でリンス。砂と塩を落としてから接触洗いに移るとスクラッチを抑えられます。

NG:弱酸を広く長く当てる

白い輪の正体がイオンデポジットでも、処置は点で短時間が基本。反応後は大量の水でリンス→中性で後処理。

残った輪郭の対処

軽症は再洗浄と局所ケミカルで改善。残存が強い場合は専門店で最小研磨+再被膜の判断を行います。

今日からそろえる“冬の道具セット”:最低限で結果を出す

アイテム 役割 使い方のコツ
高圧対応ノズル 下回りの塩抜き専用 まず裏側→表面の順で汚れを剥がす
中性シャンプー(pH6〜8) 潤滑と安全性の両立 泡を厚く、面替えをこまめに
ブロワー+大判吸水クロス 隙間の水滴ゼロ化 エンブレム・モール・ミラー周辺を重点
トップコート(季節最適化) 拭き取り軽さと回復性 気温・湿度に合わせ拭き取りタイミングを調整

 


アペックスで“寒冷地メンテ”を実装するメリット

  • ボディを下地から整える:化学洗浄→鉄粉除去→必要最小限の研磨で、冬前に美観とコーティングの密着を両立します。
  • 水の弾き方をカーライフに合わせて選択:屋外/通勤/山道など環境ヒアリングのうえ、親水・撥水のどちらが最良かをご提案します。
  • 完全室内施工で乾燥も徹底:冷暖房完備の完全室内施工で天候・気温に左右されずに、コーティングの乾燥を行います。

結論の持ち帰り:明日から変える3ポイント

  • 付着物は早く流す。下回り→ホイール裏からたっぷりの流水で洗う。
  • 水滴を残さない。ブロワー+吸水で凍結とイオンデポジットの土台を作らない。
  • TDSに合わせる。施工温度・乾燥時間を守り、テストパネルで安全側に調整。

冬の“塩&凍結”に負けない下地づくりで、春まで快適に。

下地リセット×室内施工×トップの季節最適化×運用フローを整えて、寒冷地でも扱いやすい一台へ。

👉 宇都宮でのコーティングはアペックスまで

参考文献

カーコーティング専門店

アペックスに相談

Contact
お問い合わせフォーム
028-661-6000
営業時間:9:00〜19:00 (月曜日定休)

お問い合わせ